ようこそ、加貫ローラ製作所
プロジェクトストーリーへ。
このプロジェクトストーリーでは、
物語を通じて加貫ローラ製作所を
知っていただくのはもちろんのこと
あなたの選択によってストーリーが変化します。
このプロジェクトが成功するように、
主人公を導いてください。
(※所要時間は約10分です。)
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プロジェクトストーリー


ようこそ、加貫ローラ製作所
プロジェクトストーリーへ。
このプロジェクトストーリーでは、
物語を通じて加貫ローラ製作所を
知っていただくのはもちろんのこと
あなたの選択によってストーリーが変化します。
このプロジェクトが成功するように、
主人公を導いてください。
(※所要時間は約10分です。)
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某月某日 某時刻
加貫ローラ製作所 大阪本社
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ある日の昼下がり。
技術開発部の近本部長は頭を悩ませていた。
先日参加した、多数の印刷・工業用
ローラーメーカーが参加する
業界研究会で
昨今の工業用ローラーの技術革新を
目の当たりにしたためである。
近本「まさかローラーの表面加工について、
技術があそこまで進化しているとは。」
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近本「特に気になったのが“溝切り加工”の技術。
あれは食品包装用フィルムや液晶フィルムの製造にも欠かせない、
今後世の中で必ず需要が高まってくるはずだ。」
「これはオーダーメイドメーカーの当社としても
避けて通ることはできない。
何とかして自社内で溝切り加工の技術を
開発しなければ・・・。」
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「アルミ、ゴム素材での溝加工は他社が
既に実践していた。
鉄やステンレス鋼素材の工業用ローラーで
溝切り加工を実現できないものか。」
「早速プロジェクトを動かしていく必要があるな。
研究担当者を任せられるとしたら、
やはり彼が適任だろう。」
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重川「よし。ようやくこの間の研究成果の
レポート提出が終わった。
これでひと段落だな。」
「試作品のテストに戻るか。」
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近本「おーい、重川。ちょっといいか?」
重川「・・・はい、何でしょう?部長。」
・・・先ほど提出したレポートに
不備でもあっただろうか。
重川は少し不安げな様子で返事をした。
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重川「すみません。
さっき送ったレポートの件ですか?
何か間違いでもありましたでしょうか。」
近本「いや、違うんだ。
実は君に新しく任せたい仕事がある。」
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近本「この間の研究会の
レポートには目を通したか?」
重川「はい、確かローラーの
溝切り加工についての話でしたよね。」
近本「その通りだ。」
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近本「当社としても新しい溝切り加工の
技術開発へ着手したいと考えている。
これまで他社も挑戦していない、
鉄・ステンレス鋼での溝切り加工だ。」
「この溝切り加工の研究プロジェクトを
ぜひとも君に任せたい。」
重川「金属素材での溝切り加工ですか。
かなり難しい技術領域だ、
確かにあまり見たことありませんね。」
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重川「でも部長、僕は金属加工については
今はまだ勉強中です。
そんな僕が担当しても大丈夫
なんでしょうか?」
近本「大丈夫だ。もちろん私や他の
メンバーも全力でサポートする。
金属加工の技術習得については講習に
参加して学べるようにもするつもりだ。」
「・・・頼まれてくれないか?」
近本部長はいつにない真剣な表情で
重川にそう言った。
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不安な部分も多いけど挑戦してみたい。
「僕にできるか不安ですけどぜひ挑戦してみたいです。」
勉強中の身で大事なプロジェクトを担当するのは迷惑を掛けてしまう。
「大事なプロジェクトですよね?僕なんかが担当して迷惑かけないでしょうか?
まだまだ勉強中の身ですし・・・。」

重川「そういうことなら分かりました。
不安な部分もありますけど、
ぜひやらせてください。」
近本「おお。引き受けてくれるか。ありがとう。」
「今回の加工技術の開発が上手くいけば、
ゴムや他の素材にも技術展開が可能だ。
そうなればウチの製品の幅はさらに広がる。
頑張ってくれ。」
重川は重要な研究プロジェクトを
任されることになった。
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重川「半ば勢いで引き受けると言ってしまったものの、
具体的に何から始めればいいものなのか・・・。」
「ただ単に鉄製のローラーに溝を
付ければいいというわけじゃない。
どういった間隔で、どんな構造の溝を入れれば
フィルム製品と相性がいいのか、
これまでの研究データから導き出さないと。」
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重川「そしてまずは何よりも、鉄やステンレス製の
ローラーをどう加工するかだ。
加工機の触り方なんて
まだ全然分からないぞ。」
漠然としたプロジェクトのスタートに、重川は頭を悩ませた。
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森下「重川さん、お疲れさまです。
どうしたんですか?頭抱えて。
部長に変なお願いでもされたんですか?」
重川「森下君、お疲れ。
いや、違うんだよ。実は…」
重川は部長から任された
プロジェクトについてをくまなく話した。
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森下「なるほどなぁ。
それは大変な仕事を任されましたね。
だけど、中々経験できる仕事じゃないですよ。」
重川「そうだよね。
正解が見えている訳じゃないけど、
自分なりに頑張ってみようと思ってるよ。」
森下「他の人たちにも
相談してみたらどうですか?
ウチの強みはワンストップメーカー。
社内に専門家がたくさんいますから。」
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重川「確かにその通りだね。
ここで悩んでても仕方ないや。
ありがとう。早速相談に行ってくるよ。」
森下「頑張ってください。
僕にもできることがあったら言ってくださいね。」
森下に励まされ、重川は足早に併設される工場へ向かった。
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湯浅「・・・なるほど、そういうことなら
この加工手法がいいんじゃないかな。
鉄やステンレス鋼に対しても、
高い自由度で精密な加工ができるはず。」
「どういう溝切り加工するかは
もう決まってるの?」
重川「いえ、それはまだこれからなんです。
まずは一通り自分で加工機を
扱えるようになってから
試行錯誤しながら
作りたいなと思いまして。」
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湯浅「確かにその方がいいかも知れないね。
だったら外部講習に参加してみると
いいと思う。
僕もそこで操作を教えてもらって
習得したから。」
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重川「ありがとうございます。
外部講習については
部長にもお願いしてみます。」
湯浅「重川くんなら
すぐ習得できると思うよ、頑張ってね。」
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某月某日 某時刻
外部講習センター
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重川「色んな会社の人が来てるんだな。
まずは4日間、短い時間だけど
しっかり勉強しないと。」
先輩からのアドバイスを受けた重川は
加工機の技術習得のため外部講習に参加した。
NC工作機械のプログラミングについての
基礎知識を学んでいく。
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重川「なるほど。
何とかコツが掴めてきたぞ。」
座学で得たプログラミングの
基礎知識を活かしながら、
加工機の操作を覚えていった。
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4日後 加貫ローラ製作所 大阪本社
外部講習を終えた重川は本社に戻っていた。
重川「加工機械の基本操作はおおむねマスターできた。
次は具体的な加工の手法、構造についてを考えないと。」
「これまでにないことをやるんだから当然だけど、
ここが一番難しいな。
過去の開発実績で応用できる手法がないかを調べないと。」
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そこからおよそ1ヶ月が経過。
重川はPC上でのシミュレーションを重ねながら、
試作品づくりやテストを繰り返し、
溝切り加工のための土台作りを進めていた。
重川「・・・これじゃあダメだ。
シミュレーションしたような
結果が中々出ないなあ。」
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重川「金属という特性も相まって加工が難しいな。
やっぱりそもそもの溝の構造を見直さないとダメか・・・。
一体どうすればいいんだろう。」
「あと一つ、何かきっかけのようなものが掴めれば、
製品をもっと効率よくスムーズに流せるようになるはず。」
「もうすぐ2ヶ月が経つ。現状のもので中間報告をしないといけないな。」
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レポートをまとめて、
ミーティングで報告をする準備をしよう。
2ヶ月経ったが先が見えない。
損失が大きくなる前に一旦中止して
仕切り直した方が良さそうだ。
現状を部長に報告しよう。
きっとわかってくれる。

重川「レポートをまとめて、
ミーティングで報告をする準備をしよう。」
「みんなから客観的な意見をもらえれば、
何かヒントになるかも知れない。」
重川は研究成果の中間報告をレポートへまとめていった。
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某月某日 某時刻
加貫ローラ製作所・大阪本社 会議室
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重川「皆さま、お疲れ様です。
本日は私が進めている研究プロジェクト、
金属ローラーの溝切り加工について
中間報告をさせていただきます。」
重川はメンバーに資料を配り、説明を始めた。
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重川「・・・という訳でして、
ベースとなる構造設計までは
たどり着けているんですが、
製品化のためには、あと一歩足りていないんです。
溝切りの加工方法そのものに、何か突破口を見出さないと・・・。」
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近本「状況はよく分かった。」
「まず何よりも加工技術の習得をゼロから始めて
この短期間でよくここまで持ってきてくれた。」
「レポートも読ませてもらったが、
確かに重川のいう通り、加工の間隔や深さには問題はなさそうだ。」
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近本「いきなり全てを並行して考えるから
難しいんじゃないか?」
「まずは溝の一つに注目して、
どういう加工が適切なのかを
小さいスケールで試してみると
また何か変わってくるかもしれないぞ。」
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ミーティングを終え、デスクに戻った重川は
パソコンと向き合い、再びシミューレションを行っていた。
重川「部長からのアドバイスの通り、最初から全体で考え過ぎていた
ポイントで切り取って、構造を見直してみよう。」
カタカタカタカタ・・・
「・・・よし!これならいけるかもしれないぞ!
もう一度工場に行って試作してみよう。」
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重川「方向性は見えた。
あとはシミュレーション通りの加工ができれば完成だ・・・。」
NC工作機械を使い、試作品づくりを行う。
それでも、パソコン上でのシミュレーションとは違い
実物をイメージするのは想像以上に難しく、
何度も何度も失敗を重ねていった。
重川「くそ、あともう一歩なのに。
どうすればいいんだ・・・。」
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ここで諦めるわけにはいかないんだ。
とにかく試作品を作って作って作り倒すしかない。
一旦頭を冷やした方がいいかも知れない。
誰かの助けを借りたほうがいいだろうか。

少し頭を冷やすため、重川は屋上へと上がった。
「やっぱり僕の今の技術力では難しいのか。
そもそも職域が違うんだ。一朝一夕でできることじゃない。」
「一体どうすれば・・・」
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コツコツコツ・・・(誰かが近づく音)
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重川「・・・!」
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重川「湯浅先輩!どうしてここへ。」
湯浅「おつかれ。いや、部長から話を聞いて
多分ここにいるんじゃないかなって思ってさ。」
「・・・はい、コーヒー。」
重川「あ、ありがとございます。」
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湯浅「最後の加工のところ、大分苦戦してるらしいね。」
重川「そうなんです。やっぱり今の僕の力じゃどうしようもなくて・・・。」
重川「湯浅先輩、もう一度力を貸してくれませんか!」
湯浅「もちろん!そのためにここに来たんだ。
ここからは応用の領域だ、僕ら専門家の出番だよ。」
重川「せ、先輩・・・!ありがとうございます!」
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湯浅「ここの座標はもう少しこっちにずらしてみよう。」
重川「そうですね、深さや回転の強さも変更してみます。」
重川は自分のアイディアを湯浅に伝え加工手法を具体化していった。
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専門的な意見をもらうことができることで、
1人で試行錯誤をするよりも
ボトルネックとなっているポイントが明確になり
研究はみるみるスピードで進んでいった。
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数ヶ月後
重川「よし!これならいける。完成だ。」
重川はついに溝切り加工の構造設計を基礎を完成させた。
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数日後
重川「部長、お疲れ様です。今お時間よろしいですか?」
近本「お疲れ。もちろんだ、どうした?」
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重川「部長、ついにできました。 鉄とステンレス鋼の工業用ローラーに対する 新たな溝切り加工手法です。」
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近本「・・・!そうか、ついに完成させてくれたんだな。」
「早速目を通させてもらうよ。
この研究成果を持って、製造部と製品化に向けての話を進めていこう。」
「重川、本当によくやり遂げてくれた。ありがとう。」
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重川「いえ、僕一人の力で完成させたワケではありません。」
「部長や先輩、社内の仲間たちのおかげです。
こちらこそありがとうございます。とてもいい経験になりました。」
重川は心の底から感謝の気持ちを伝えた。
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全てを終えた重川は屋上に来ていた。
重川「僕たちが作るのは工業用のローラーだ。
だけど、ただ単に同じものを作り続けているワケじゃない。」
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「どんな素材を使うのか、どんな加工を施すのか、
“回転体”というくくりの中でまだまだ無限の可能性を秘めている。」
「心強い仲間たちがいるこの会社で研究職として、技術者としてこれからもこの仕事を楽しんでいこう。」
重川は夕日を見つめながら
自分の言葉をかみしめた。
CLEAR

重川「勉強中の私では会社に迷惑を掛けてしまいます。
僕よりもっと適任な人がいるはずですよ。」
近本「そ、そうか。君ならやってくれると思ったんだが・・・。
経験を積むにはいい機会だと思ったんだけどな。
無理にとは言わないが。」
分かった、今回の話はなかったことに
してくれ。」
そう言い残すと、部長は席を立ち、
他のメンバーへ声をかけに行った。
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重川「よし。それじゃあ
試作品のテストに戻るか。」
重川は通常通りにその日の仕事を終え、
何気ない一日が終わった。
GAME OVER
(直前の選択肢からやり直す)

重川「2ヶ月経ったが先が見えない。
損失が大きくなる前に
一旦中止して
仕切り直した方が良さそうだ。
現状を部長に報告しよう。きっとわかってくれる。」
「あー、なんかそう考えたら一気に楽になってきたぞ。
もうどうでもいいや。ははははは。今日の晩御飯、何食べようかな…。」
重川は開き直り、プロジェクトの中止を部長に打診した。
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…数週間後、プロジェクトは見直しとなり
メンバーは再編成された。
しばらくして、加貫ローラ製作所は新たな
溝切り加工の技術を踏襲した製品を発売。
瞬く間に従来のゴム素材のローラーにまで
技術が広がり、
次々と新製品が生み出されていった。
しかし、製品開発の実績欄に
重川の名前はなかった。
GAME OVER
(直前の選択肢からやり直す)

重川「ここで諦めるわけにはいかないんだ。
とにかく試作品を作って作って作り倒すしかない。」
来る日も来る日も、重川は試作品を作り続けた。
気が付くと、半年が経ち、そして1年の月日が流れた。
進捗は見えずに、溝切り加工の
研究開発が達成することはなかった。
GAME OVER
(直前の選択肢からやり直す)
加貫ローラ製作所の製品は一品一様。
全てが異なる役割・性質を持ちます。
その理由は、お客様の製品の進化に合わせて
こちらも進化していく必要があるからです。
初めは「革」から始まったローラーはゴム、
金属とさまざまな素材へとカタチを変え
進化し続けてきました。
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新規製品開発の研究プロジェクトは
およそ半年から
長いものだと1年にも及びます。
製品開発に携わる当社の技術職・研究職には
継続力や分析力、幅広いスキルが求められます。
そして個人のスキルだけではなく、
社内にいるメンバーと
協力をしながら形作っていく
非常にやりがいの大きな仕事です。
※この物語の内容、登場人物の職種・役職などはヒアリング情報に基づき採用サイト用に制作されたものになります。
一部実態と異なる部分がございますのが予めご了承ください。
用語解説を見て、より詳しく加貫ローラ製作所を知ってください。
言わずもがなの当社。国内トップクラスの工業用ローラーの製造企業。
この物語を読み終えたら、会社情報の紹介ページもぜひ見てね!
ゴム材質の開発やローラーの構造設計を行う、加貫ローラ製作所の製品開発を担う部門。
ローラー事業や周辺事業に関連する企業・メーカーが集う技術研究会。技術部門の人間が参加し、開発成果や業界のトレンド、動向についての情報交換を行う。
円筒上の工業用ローラーの表面部分に施される特定の間隔で溝や切込みを入れる加工方法。溝加工を施すことで、ローラーと接するフィルムなどの製品へのキズを防止したり、シワを伸ばしたりすることができる。

今回の物語の主人公。大学で有機化学を専攻し、研究職を目指して加貫ローラ製作所へ入社。新しいものへの好奇心と挑戦心を持つ技術開発部の若手ホープ。
加貫ローラ製作所では、ローラー技術の開発から製造・販売・納品までを自社内で行っているため、全てのノウハウを自社内で持つことが最大の強み。工程ごとのスペシャリストに相談をしながら、仕事を進めることができる。
NC工作機械などの加工機の操作技術を習得するための外部講習。加貫ローラ製作所では、社員のスキルアップのための外部講習の参加も積極的に行っている。製造エンジニアや機械オペレーターを目指すさまざまな会社の人間が参加する。4~7日程度の技術研修で基本的な操作についてはマスターすることが可能。
手動で加工を行うのではなく、工程をプログラム入力することで位置決めして加工を行う工作機械を指す。NCは「Numerical control(数値制御)」の略称。